プロデルとなでしこの比較

日本語プログラミング言語「プロデル」を見つけて頂き、ありがとうございます。

この記事では、なでしこと比較したプロデルの特徴をご紹介します。プロデルは、15年以上の月日を掛けて開発していますが、何故か公に取り上げられる機会がぼぼ皆無で、存在や魅力が伝わりづらいプログラミング言語かと思います。

ここでは、両者の日本語プログラミング言語を比較し、違いをご紹介します。

日本語で書くプログラミング言語

両者は、プログラムを日本語で記述する点では同じです。変数名や関数名を日本語で書くだけ、英語の予約語を日本語へ単純に置き換えるだけはなく、プログラミング言語の文法そのものが日本語で書くことを前提にしています。一番の特徴は、助詞を用いて普段の日本語の語順でプログラムを書くことです。

このような日本語プログラミング言語の取り組みは、決して少なくありません。何名かの開発者によっていくつも開発されています。中でも「プロデル」は、TTSneoというプログラミング言語を引き継いだ、長い歴史を持つ、進化し続ける日本語プログラミング言語です。

比較表

プロデルの視点から大雑把な比較表を示します。なでしこについての正確な情報はあちら側の資料をご参照ください。

プロデル / スミレなでしこV1 / V3
対象者ホビープログラマ
実用アプリ開発 (汎用用途)
IT技術者(を目指す方)
プログラミング初心者
事務処理用途
プログラミング教育向け
無料?Yes
(有料版はありません)
Yes
実行環境Windows向け
(mono版/スミレはマルチプラットフォーム)
1はWindows専用
3はマルチプラットフォーム
コンパイラか?Yes
(CIL準拠の中間言語コンパイラを選択可)
No
ランタイム環境があるYes
(ランタイム環境を選択可能)
Yes
(1のみ)
トランスレータか?NoYes
(3はJavaScript/PHP/Goに変換)
Webアプリの開発Yes
(FastCGI, 簡易Webサーバ)
Yes
(3はNode.js)
実行可能ファイルの配布Yes
(Windowsネイティブアプリ)
Yes
商用利用YesYes
オブジェクト指向Yes
(クラス型オブジェクト指向)
No
(1はグループ機能で一部対応)
Webブラウザで動く?Yes
(スミレ畑のみ)
Yes
(3のみ)
GUIアプリが作れる?Yes
(フォームデザイナにて開発可能)
Yes
(1のみ)
チャットアプリは作れる?YesYes
ゲームは作れる?YesYes
ファイル操作YesYes
Office連携Yes
(Excel, Word, PowerPoint, Access; VBAレベルの操作が可能)
Yes
(Excel,Word, PowerPoint)
データベースYes
(ODBC, OracleDB, SQL Server, MySQL(MariaDB), PostgeSQL, SQLite)
Yes
タートルグラフィックスYes
(カメ, キャンバス)
Yes
グラフ作成Yes
(チャート種類)
Yes
FeliCaYes (フリー領域の読み書き可能)No
バーコードYes (ブログ記事参照)Yes
インデントによるブロックNoYes
ここまで?そして
終わり,もし終わり,繰り返し終わり
ここまで
尋ねる?聞く/確認する尋ねる
言う?表示する/報告する言う
エクセル起動?エクセルを開くエクセル起動
母艦?ウィンドウ母艦
開発開始1999年頃~(TTSneo)2001年頃~(ひまわり)
使い方このブログ, Webマニュアル, YouTube動画Webマニュアル, 書籍, 記事など
サポート掲示板掲示板

このように両者の共通点、違いもありますが、プログラミング言語としての十分な機能を備えており、優劣は付けなれないことがほとんどです。ただ、これは前提や対象によってよりけりで、あなたにとってどちらが良いかは、ケースバイケースです。ぜひ気になったプログラムをご自身で作ってみて比較してみてください。

プロデルは難しい?

プロデルは、日本語で書く点以外では、よく知られる有名なプログラミング言語と基本的な機能に違いはありません。プログラミングで有名なアルゴリズムはプロデルでも実装できます。プロデルなら、複雑で実用的なプログラムも十分に作ることができます。

一方で、プロデルではオブジェクト指向という考え方を導入しているので、少し覚えることが多く、難しいと感じるかも知れません。このブログには、初心者向けの入門記事を投稿していますので、初心者でも記事を読めばプロデルやプログラミングの勉強が可能です。

プロデルのミッション

プロデルは、本当の日本語プログラミング言語を模索し提案しています。日本人であれば日本語でプログラムを書きたい・表記したいと思うのは、至極、自然な発想だと思います。しかし、これまでずっと「プログラムは英単語や記号で書くもの」「日本語プログラミング言語=初心者向け」という考えがプログラミング界隈に染みついてしまっています。安易に指摘されるデメリットに捕らわれずに、日本語でプログラミングをする本質的な良さを理解して追求する意味はあると信じています。

プロデルのミッションは、日本語でプログラミングする良さを引き出し、日本人にとってのプログラミングの選択肢を増やすことです。ITが進歩しコンピュータが普及していく中で「日本語で書ける実用的なプログラミング言語を提供すること」は意味があると思っています。

誰よりも日本語プログラミング言語に真剣にコツコツと向き合ってきた「プロデル」をぜひご体験ください。

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